専修医・研修医・医学部生の皆様へ

専修医の声。Messages from our residents。

ここでは、2年間のスーパーローテート研修を終え、当科で現在専修医としてのトレーニングに励んでいる二人の若手医師の声をご紹介します。

REAL VOICE #1(専修医1年目 福栄亮介)

平成26年、日本医科大学にリウマチ・膠原病内科が新設されました。私はその第1期生として桑名教授率いる当教室の門を叩きました。私は他学出身のため日本医科大学に籍を移すかどうか迷っておりましたが、入局してみて教授をはじめ上級医の方々とメリハリのある毎日を過ごさせて頂いております。

診断さえ決まってしまえば治療は比較的容易であるか、診断は比較的容易であるが治療は困難、というように専門分野によっては診断学と治療学のどちらかに優位性を持つ場合があるように思えますが、リウマチ・膠原病領域は不明熱、関節痛、皮疹などを契機に稀な疾患や診断自体が難解な症例を経験する事もしばしばある一方で、生物学的製剤などの専門性の高い治療も経験する事が可能です。また、膠原病は関節リウマチをはじめとした慢性疾患が多いですが、免疫を介した特殊な機序により肺、心臓、腎臓など主要臓器障害を来す疾患でもあり時に緊急性が高く、全身管理が必要な疾患群であるため急性期管理も必須で学ぶべき点が非常に多いと考えられます。

現在、普段より経験豊富な上級医より基礎知識から複雑な病態までマンツーマンで指導を受けています。治療介入のないフレッシュな患者さんが多く、内科の醍醐味でもある診断から治療まで全てを経験することが可能です。また、担当患者数は必ずしも多くなくとも患者さん一人一人が様々な臓器・組織障害を持つため、一人で数人分の病態を深く丁寧に考察する事が可能です。特に当教室では、臨床所見や検査所見の解釈を前提として、治療方針に関しては基礎・臨床研究のエビデンスを大切にした高いレベルでのプレゼンテーションが求められ、一つ一つの所見や病態の解説や指導が入り何となく治療する事もありません。いわゆる内科で必須の”力”が着実に身につきます。

リウマチ・膠原病は馴染みなく理解しにくい疾患と思われがちですが、それだけ今後の研究が待たれる分野であると確信しております。当教室で「教科書を書き換える仕事」をしてみませんか。


REAL VOICE #2(専修医1年目 門田寛子)

私は日本医科大学出身で,慢性疾患を扱う内科の専攻を考えていました.出来たばかりの新しい医局に入局することに不安があり選択に苦悩しましたが,桑名教授の下で学びたい想いが勝り入局しました.現在充実した日々を送っており,入局して良かったと感じる毎日です.

医局の良さで第一に挙げたいのが教育的であることです.カンファレンスでは,基本的に専修医がプレゼンテーションを行います.診断へのプロセス,治療選択の根拠,治療開始後の評価項目と治療目標を細かく確認します.専修医は病棟業務が中心ですが,入院での治療開始時から,退院後の外来での経過,そして患者さんの10年20年後を意識して治療選択するように教わります.曖昧な医療が許されないので,全てが初めての専修医の私には困難なことが多いですが,確実な力がつくと身を以て感じております.病棟人数は数人ですが,一人の患者さんから深く丁寧に多くのことを学ぶことが出来ます.また身体所見を重視しており,上級医の指導を受けながら,頭部から四肢まで,関節,皮疹,爪など細部も含め日々診察し,回診時も皆で確認します.身体所見や経過でわかることを増やし,患者さんにとって負担になる検査は最小限度にすることを目指します.

第二に挙げたいのは,少人数であることです.今年始まったばかりで少人数だからこそ,一人一人の距離が近く,目が行き届きやすいので,手厚いサポートが受けられます.病棟業務や当直時に路頭に迷った時,上の先生にサポートしていただいたことは数知れません.また,specialistである教授や准教授のアドバイスを日常的に受けられます.実際,私の隣に准教授の席があるので,毎日お話を伺うことができ,なんとも贅沢な想いをさせていただいております.雰囲気もアットホームで働きやすく,最高の環境だと思います.

最後に,リウマチ膠原病の疾患は,多臓器に渡るので全身を診る必要があり,専門性も身につけながらも,内科全般の力を養うことができます.generalistとしての総合診療の道,話題性のあるテーマが目白押しの研究の道など,将来性の幅は広いと思います.また,多くが慢性疾患なので緊急な対応が求められることが他の内科と比べて多くはなく,外来が中心であるため,女性も長い目で働きやすいです.

これから作り出す医局なので,皆やる気に満ちています.少しでも興味のある方は見学にいらしてください.医局員一同お待ちしております!